NFLはレギュラーシーズンが終わり、今週末からいよいよプレーオフ。その組み合わせを紹介します。
AFC ワイルドカード・ラウンド
テキサンズ VS コルツ
1試合目はシード3位でAFC南地区を制したヒューストン・テキサンズ対シード6位でワイルドカードを獲得したインディアナ・コルツ。
コルツは4年ぶりの出場で、最終節に勝利し10勝6敗、ワイルドカード出場権を得ました。4年ぶりのカンファレンス優勝、そして12年ぶりのスーパーボール制覇を目論みます。
対するテキサンズは南地区を11勝5敗で制し、ワイルドカードラウンドを回避できるシード2位まであと一歩のところで手が届かず。2年ぶりのプレーオフ出場ですが、未だスーパーボールどころか、カンファレンス優勝戦にも出場していません。
この試合はテキサンズが地元開催の分やや有利でしょうか。同じ南地区同士で、レギュラーシーズンでは1勝1敗。しかもどちらも僅差の試合だったので面白い試合になりそうです。
レイブンズ VS チャージャーズ
AFCのワイルドカードシリーズもう一試合は北地区を制したボルチモア・レイブンズ対ワイルドカードのロサンゼルス・チャージャーズ。
レイブンズは長年先発QBを務めていたジョー・フラッコがラマー・ジャクソンに先発の座を奪われましたが、チームとしては10勝6敗でスティーラーズを僅差で抑えての北地区優勝。4年ぶりのプレーオフ進出です。
対するチャージャーズは今年は大躍進の1年でした。QBフィリップ・リバースはMVP候補に入るであろう活躍ぶりで12勝4敗。本来ならこの数字ならば地区優勝でもおかしくない数字なのですが、今年は地区優勝のチーフスが強すぎました。
こちらは、チャージャーズ有利ではないでしょうか?ただし、開催場所がレイブンズのホームということで、圧倒的有利には見えません。
AFC ディビジョン・ラウンド
チーフス VS コルツ
ディビジョン・ラウンドの1試合目はシード1位のカンザスシティ・チーフス対ワイルドカードラウンドを勝ち上がった2チームのうち、シードが低いチーム。
今シーズン序盤・中盤の強さは目を見張るものがあったチーフス。今季から先発QBに昇格したパトリック・マホームズが絶好調です。12勝4敗で西地区を制し、4年連続のプレーオフ出場です。
対するのはテキサンズに完勝したインディアナ・コルツ。アウェーでの完勝は正直驚きましたが、ここはレギュラーシーズンの勝ちっぷりとホーム開催ということもありチーフスが有利に見えます。
ペイトリオッツ VS チャージャーズ
ディビジョン・ラウンドの2試合目は第2シードのニューイングランド・ペイトリオッツ対ワイルドカード・ラウンドを勝ち上がった2チームのうちシードの高いチームとの対戦となります。
プレーオフ常連で今年で10年連続プレーオフ進出のペイトリオッツですが、今年は例年ほどの強さが見られません。マイアミ・ドルフィンズにちぐはぐな守備をして、ラストプレイで逆転負けを決められたり、連敗を2度するなど盤石の強さとは程遠い内容です。王朝崩壊の兆しも見られてきていますが、それでも腐ってもペイトリオッツ、プレーオフには出てきました。
対するのは、僅差でレイブンズを下したロサンゼルス・チャージャーズ。やはりフィリップ・リバースが好調に見えます。順当に行けばペイトリオッツ有利ですが、安定性に欠けるペイトリオッツ、ひょっとするとチャージャーズの勝利が見られるかもしれません。
AFC カンファレンス決勝
チーフス VS ペイトリオッツ
AFCの決勝は上位2シードの対決となりました。3年連続AFC制覇を目指すニューイングランド・ペイトリオッツか、初のカンファレンス制覇を目指すカンザスシティ・チーフスか?チーフスはAFL・NFLの統合前にチャンピオンシップを獲得したことはありますが、スーパーボールに出場したことはないので、初出場なるかという点でも注目が集まります。
事前のスポーツブックメーカーの予想ではチーフス有利となっているようですが、経験に勝るペイトリオッツがそう簡単に負ける気がしません。ベリチックコーチが様々な策を講じてきそうですが、果たしてチーフスは正面からそれを受け試合に勝てることができるか?ペイトリオッツはプレーオフでのアウェー試合は2006年以来勝利していないという不利なデータがありますが、それを考慮してもペイトリオッツに一日の長がある気がします。
NFC ワイルドカード・ラウンド
カウボーイズ VS シーホークス
1試合目はシード4位でAFC東地区を制したダラス・カウボーイズ対シード5位でワイルドカードを獲得したシアトル・シーホークス。どちらも2シーズンぶりのプレーオフ進出です。
ダラス・カウボーイズはQBダク・プレスコットとRBエゼキエル・エリオットのコンビで2シーズン前リーグを席巻しました。10勝6敗でプレーオフ進出した今季はそこまで目をひく数値は残していません。
対するシアトル・シーホークスも10勝6敗。こちらも数シーズン前まではプレーオフ常連でしたが、その勢いにここ数シーズン陰りがみられるチームです。QBラッセル・ウイルソンは健在ですが、守備側に安定感がかけているように見えます。
このカードは面白いカードです。地元開催のカウボーイズ有利だとは思いますが、シーホークスも十分チャンスがある接戦となりそうです。
ベアーズ VS イーグルス
昨年のスーパーボール覇者、フィラデルフィア・イーグルス対シカゴ・ベアーズ。おそらく、プレーオフ進出のチームの中で最もサプライズはベアーズでしょう。
ベアーズは12勝4敗で北地区を制し、8年ぶりのプレーオフ進出。今季のプレーオフ進出のチームの中ではもっとも久々のプレーオフ登場のチームとなります。12勝しているので、ワイルドカードラウンドは回避できる数字にみえますが、上位2チームが良すぎました。安定した守備で、1985年以来のスーパーボール制覇なるでしょうか
対する昨季王者イーグルス。ワイルドカード、9勝7敗でのプレーオフ進出は出場チーム中もっとも低い勝率です。今季は調子に乗り切れないままレギュラーシーズンを終えてしまい、プレーオフ進出もなんとかもぎ取ったという印象で、昨年のような勢いが見られません。
ここはベアーズ有利と見ます。イーグルスは攻撃陣が奮起しないと大差での敗戦もありそうです。
NFC ディビジョン・ラウンド
ラムズ VS カウボーイズ
NFCディビジョン・ラウンドの1試合目は第2シードのロサンゼルス・ラムズ対ワイルドカードラウンドでシーホークスを下したダラス・カウボーイズ。
ラムズは昨年久々にプレーオフ進出を果たしましたが、これで2年連続の出場。今年はカンファレンス制覇もそして、1999年以来のスーパーボール制覇も現実味がありそうです。13勝3敗で、惜しくもシード1位はセインツに譲りましたが、スーパーボールを獲りそうな有力候補の一角です。
カウボーイズは、シーホークス相手に24-22の僅差の勝利。勝負強さを発揮しましたが、このラムズ相手にどこまで挑めるか。特に打ち合いの試合になったときに、一抹の不安が残ります。
試合としては、ラムズの有利が動きません。
セインツ VS イーグルス
2試合目は第1シードのニューオリンズ・セインツ対フィラデルフィア・イーグルス。
ラムズと同じく13勝3敗のセインツは、ベテランQBのドリュー・ブリーズが絶好調です。今季スーパーボールを制する可能性が最も高いチームと見ています。制すれば、2009年シーズン以来2度目の制覇となるセインツ。まずは、昨年の王者イーグルスとの対戦です。
対するイーグルスは、予想を覆して、シカゴ・ベアーズを倒してディビジョン・ラウンドに進出です。昨季王者の維持といったところでしょうか。
イーグルスの戦力を過小評価しているのかもしれませんが、ここもイーグルスは不利と見ます。セインツの攻撃力に、イーグルスディフェンス陣がどれだけ立ちはばかることができるか、注目です。
NFC カンファレンス決勝
セインツ VS ラムズ
NFCの決勝も上位2シードの対決となりました。2009年以来のカンファレンス制覇を目指すニューオリンズ・セインツか2001年以来の制覇を狙うロサンゼルス・ラムズか?今年のスーパーボールはアトランタということで、残った4チームの中ではセインツが最も地理的には近く、スーパーボールに進出すれば相当に地元は盛り上がるはず。一方のラムズはロサンゼルスに移転して3シーズン目。NFLチーム不在だったロサンゼルスからスーパーボール出場となれば、こちらもロサンゼルスでは盛り上がりそうです。
これは面白い試合になりそうです。レギュラーシーズンで両者衝突したときは45-35でセインツが勝っていますがその再現となるか?セインツが地元開催の分有利だとは思いますが、前回のような10点差がつくような試合にはならないと見ています。