ボストン・レッドソックスが組織的にサインを盗みして、それを電子デバイス経由で選手に伝えている、とニューヨーク・ヤンキースが訴え、大リーグコミッショナーはこの訴えを受け入れ、本格的に調査を開始しました。正式な判断が決まればレッドソックスには何らかのペナルティが課されると思われます。
どうやって盗み見したのか?
ヤンキースからの訴えによると、レッドソックスのコーチがベンチでApple Watchを確認後、選手に指示を伝えていたとのこと。Apple Watchにどこから、どのような内容が転送されていたかは判然としていませんが、ヤンキースはサインの盗み見であると確信しているようです。
大リーグにおいては、サインの盗み見自体には罰則はありません。いわば紳士協定のようなものです。ただし、電子デバイスを試合中に選手やコーチが使用することは禁止されており、今回の訴えもここが焦点になります。
ヤンキースによると、このApple Watch経由のサイン盗み見は少なくとも数週間は続けられていた、ということです。
なぜ発覚したのか?
ヤンキースはレッドソックスとの試合で、レッドソックスの選手が度々フルスイングするような場面ではない場面フルスイング、ヒットを重ねていることを不信に思い、試合中キャッチャーがマウンドに行き口頭で配球の指示をしたり、サインの試合中変更するなどしていたようですが、それでも不信に思う所が何度かあったようです。
レッドソックスはヤンキースのベンチを追うカメラを設置して追跡。結果、コーチのApple Watch使用経由でのサインの盗み見が発覚したようです。
ペナルティの内容は?
コミッショナーによると、映像も揃っているので、結論・処分が決まるのはそれほど時間がかからない、としています。遅くともレギュラーシーズンが終わる前までには結論がでるようです。没収試合やドラフト権の剥奪などの厳しい処分は課されない見込みで、恐らくは罰金を中心としたペナルティになるようです。
レッドソックス・ヤンキースは東地区の首位争い・そしてプレーオフ進出のために激しく争っていますが、残念な形で水を差す形になってしまいました。果たして、Apple Watch無しでレッドソックスは地区優勝を決められるのでしょうか?