今季から現役復帰して、オークランド・レイダースに所属しているマーション・リンチ。昨日のプレシーズンゲームのアリゾナ・カージナルスとの試合で国歌斉唱時に起立しませんでした。昨シーズン、同じように国歌斉唱で起立せずに物議を醸したのが49ersのコリン・キュパニック。世論を真っ二つに分けたその行動は、今現在でも賛否が別れています。今回のリンチの行動で、NFLシーズン開幕前に再びこの問題がクローズアップされることになりそうです。
行動の真意は?
リンチは、カージナルスとの試合後、インタビュー等には現れず、真意は分かっていません。しかし、レイダースのヘッドコーチジャック・デルリオは記者会見で、リンチと言葉を交わしたことを明らかにしています。
#Raiders running back Marshawn Lynch sits during the national anthem prior to #NFL game against Cardinals. @usatodaysports @azcentral pic.twitter.com/OAUOfZ39SH
— Mark J. Rebilas (@rebilasphoto) August 13, 2017
それによると、リンチはデルリオに、「国歌斉唱時に起立しないのは、自分が過去11年に渡ってとってきた行動で、特に何か理由があるわけではなく、自分がそうしたいからだ」、と述べたそうです。過去の映像を見ると、リンチは、国歌斉唱に起立しているビデオが幾つか残っているので、明らかにうそなのですが、恐らくは、昨シーズンのコリン・キュパニックの行動を支持し、その姿勢を受け継ぐため、そして、先週末に起こったバージニア州での白人至上主義とそれに対する反対デモとの間で起こった騒乱へのリンチなりのメッセージと見る向きが多いようです。果たして、シーズン開幕後も国歌斉唱に不起立のままなのでしょうか?
同様な動きが広がる可能性も?
キュパニック同様あるいはそれ以上に、NFLの選手に影響力のあるリンチ。彼の今回の姿勢に共感するNFL選手が続々出て来る可能性があります。既に、日曜日のシアトル・シーホークスのプレシーズンゲームでディフェンス・エンドのマイケル・ベネットが起立しませんでした。
.@Seahawks Michael Bennett during anthem pic.twitter.com/RVbpZhyaAZ
— Dennis Bernstein (@DennisTFP) August 14, 2017
ベネットは、試合後リンチからの影響や直接のやり取りは否定しています。ベネットは、人種に依る隔離・蜂起・差別は好まないし、人はみな平等であるべきで、自分の立場から訴えられるメッセージを出すための不起立だ、と不起立の理由を述べています。
果たして、今後NFLレギュラーシーズン開幕に向けて、この運動に同調する選手は増えていくのでしょうか?